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その24 接客で活躍するロボット

私は幼少のころ、10円玉を入れると巫女さん人形が動いて、社の中からおみくじを持ってきてくれる装置が大好きで、週末ごとにその機械を置いてあるデパートに連れて行ってもらっていたそうです。「巫女人形おみくじ自動販売機」とでも名付けると、知っている方には「ああ、あれか」と分かってもらえると思います。巫女さん人形は、最初こちらを向いて手前の位置に立っています。お金を入れるとおもむろに後ろを向いて、しずしずと奥にある社に進み、両開きの扉を開け閉めして入って行きます。しばらく待つと閉まった扉が開き、おみくじを両手で捧げ持った巫女さんが、手前まで進んでそれを取り出し口に落としてくれます。言ってみれば、これが私とロボットとの最初の出会いでしょう。人形の仕掛けのない、赤い立方体の単なるおみくじ自販機も見かけたことがありますが、魅力というかワクワク感がまるで違います。

さて、私はその後特にロボットと出会うことはありませんでしたが、最近、ショッピングセンターでソフトクリームを作るロボットを見つけました。ソフトクリームそのものを製造するのはおなじみの機械ですが、犬型ロボットが自分の顔の下に伸びたロボットアームの先にコーンを持ち、きれいにソフトクリームを盛りつけます。人が作る時のように、小さくクルクルとアームの先を回してクリームの渦巻きを作り、最後に下にフッと軽く引くとソフトクリームの出来上がりです。アームのついた顔ごとこちらを向いて、ソフトクリームを渡してくれます。私は、その可愛くしかも正確な動きに魅了され、思わず録画させてもらいました。ところが周りの人々は特に驚きもせず、いたって静かにそれぞれのオーダーを頼んでいました。後で分かったことですが、実はこのロボットが導入されてからすでに1年以上経っており、すっかりなじんでいるようでした。

最近テレビなどでもしばしば放映されているのは、レストランで料理を運ぶロボットです。それは配膳ロボットと総称されるワゴン型のロボットで、料理を載せてテーブルの間を回り、注文した人のテーブルで止まって料理を取ってもらうものです。音声案内もするので、かなり人気があるようです。通路を進む際には、人にぶつからないように、障害物を避けるセンサーも搭載されています。もちろん逆方向に、食べた食器を下げることもできるようです。配膳ロボットはかなり広く使われているようで、ロボットをレンタルする会社もあるようです。私も、是非一度配膳ロボットが働く姿を見てみたくなりました。ロボットの価格や維持に要する費用も結構かかりそうですが、もともと人手不足の解消や人件費の節約のために配膳ロボットが導入されており、費用の点では大丈夫なようです。現在のコロナ禍では、人との直接の接触を減らす点でも良さそうです。

さらに中国では、調理ロボットも備えた全自動レストランもあるということです。そこでは冷蔵庫から切った食材を取り出し、調理・味付けし、食器に盛り付けるまですべてロボットが行います。そして配膳ロボットが客のテーブルまで運び、食べ終わったら支払いもカードやスマホ決済などで行うということです。一方日本では、「変なホテル」というロボットホテルが長崎のハウステンボスにでき、大きな話題になりました※1。フロントには怪獣型や人間型などのロボットがいて、チェックインとチェックアウトができます。泊まる部屋の施錠は顔認証システムで、カードキーなどなしでできるそうです。スマートコンビニというものも併設されていて、購入者の顔や購入した商品は自動認証システムで登録され、支払いはカードで行います。
 このようにITの先端技術を応用したレストランやホテルなどが利用できると思うと、まるでスペースウォーズなどのようなSFの世界のようです。次なる接客ロボットはどんなものでしょうか。マッサージロボットやエステロボット、美容師ロボットなどはどうでしょうか?マッサージチェアで機能の良いものがすでにあるので、マッサージロボットも夢ではないかも知れません。もちろん、医療業界でも、問診ロボットや注射ロボット、手術ロボットなど登場しそうですね。


※1:変なホテル ハウステンボス【公式】 | 世界初のロボットホテル (h-n-h.jp)

(2021/08/05 14:45:42)

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