メディカルミッション

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 過去ログを読む(クリック)
その33 傷の治りとランゲルハンス細胞
その32 味覚障害と嗅覚障害
その31 ロコモティブシンドロームとその予防・対策
その30 私が決める私自身の介護
その29 清水選手『奇跡のレッスン』を見て
その28 健康寿命とシニアの体力テスト
その27 腰痛対策:骨盤を立てて座る
その26 セカンドライフの過ごし方
その25 誰にでも老化は来る
その24 スポーツ時の暑さ対策
その23 マインドフルネス
その22 コロナワクチン接種開始
その21 ネット依存、スマホ依存
その20 体年齢測定のしくみ
その19 目の健康をチェック!
その18 温泉は健康に良い?悪い?
その17 お肌ケア
その16 肩こりのツボマッサージ
その15 西洋医学がだめなら東洋医学はどうですか?
その14 下半身の筋力強化:バレトンがおすすめ
その13 シニアのスポーツ:私の5カ条
その12 インターネットでワークアウト
その11 夢のお告げ または 記憶のフィルタリング
その10 患者へのアドバイスの伝え方
その9 人間の宿命、腰痛とその対策
その8 ニュースとデマと現実と:新型コロナウイルス感染によせて
その7 寝る前ヨガ
その6 新・ウォーキングの常識
その5 ゴルフ肘、テニス肘
その4 良い姿勢の効能
その3 簡単で効果的なダイエット
その2 フットケア、私の場合
その1 体調を崩したあと、改めて健康に感謝!
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その25 誰にでも老化は来る

ある朝起きて鏡を見ると、私の左眼の白目が真っ赤になっていました。左眼の外側の下の方が、赤い絵の具で塗ったようにべったり赤くなっています。これは「結膜下出血」と呼ばれるもので、白目の小さな血管が切れて出血し、結膜の下に溜まったものです※1。眼をこすったりなどした際の物理的な刺激で出血すると言われています。青あざなどの皮下出血と同じで、次第に自然吸収されるので特に治療は要さず、1週間ほどで改善します。
 私もすぐに治るだろうと思っていたところ、2,3日後に同じ場所にまた新しく出血しました。眼をこすらないどころか触らないようにしてもまた出血。眼帯をして保護してみてもまた出血します。左眼の左下はずっと赤い状態で、まるで人気アニメの「鬼滅の刃」で主人公が鬼と格闘して流していた血の涙のようです。

実は、結膜下出血を何度も繰り返すのは、ドライアイなどで瞼と眼の表面の摩擦が起きやすい状態の場合があるそうです※2が、私の場合も思い当たるのはまさにそのドライアイです。スマートフォンやタブレット、そしてパソコンと、1日のかなりの時間画面を見ていることが多く、ドライアイで目がゴロゴロしています。早速ドライアイ用の目薬を頻繁につけ、画面を見る時間を減らすようにしました。すると、その後さらに1回再出血しましたが、ドライアイも次第に落ち着き、出血もほとんど再発しなくなりました。
 若い時と同じような生活をしていたとしても、一般的に加齢によってドライアイが起こりやすくなる傾向があります。ひとつには涙の分泌量が減少することにより、もうひとつには涙の組成が変化し、油分が少なくなることによります※3。目薬以外の対策としては、まばたきの回数を増やす、適切な部屋の湿度を保つ、リラックスする、バランスの良い食事をするなどがあります。

考えてみれば、加齢による身体の衰えや病気の増加は、私たち自身が年を取るにつれて年々経験する事柄です。軽いことから挙げれば、若いころに比べて食べ過ぎや飲みすぎに耐えられなくなっています。私も若い頃はケーキの食べ放題に行ってもしばらくすればケロッとしていましたが、今は食べ過ぎると胃が重くなるので、極力避けています。お酒にもめっきり弱くなってしまいました。ちょっとした怪我や虫刺されなどでも傷の治りが悪くなっています。記憶力も低下しつつあり、初めて会う人や新しい薬の名前が覚えにくかったり、思い出しづらかったりします。

日本全体で調べたデータによると、昔に比べて高齢者の身体機能は向上しているようですが、やはり若い人々に比べると身体機能は次第に衰えていきます※4。聴覚や視覚も衰え、脳梗塞や狭心症などの循環障害も年齢と共に起こりやすくなります。この傾向は65歳以上の高齢者だけではなく、40歳代、50歳代の人たちもそれより若い人々に比べると身体機能が衰え、循環障害が起こりやすくなってきます。40歳代、50歳代は働き盛りでもあるため、身体機能が衰え脳血管や心血管系の疾患が起こりやすくなると、労働災害もきたしやすくなるので社会問題にもなります。
 加齢によりこのような衰えや疾病は起こりやすくなることを人々が前もって理解し、基礎疾患を予防するような生活を心掛けたり、高血圧などの疾患を良好にコントロールして、体調もできるだけ整え、事故や障害が起こりにくくすることが重要だと思われます。

最近の話題で年齢により大きな差があると報道されているのは、新型コロナウイルス感染症の患者についてです。パンデミックが始まったころは、感染者の数も高齢者に多く、重症化したり死亡するのも主に高齢者でした。高齢者のワクチン接種が最優先で進んでからは、感染者数はより若い世代に多くなりましたが、やはり重症化したり死亡するのは年齢が高い方に多いようです。もっとも高齢者になるほど死亡数が多くなるのは、新型コロナに限ったことではありません。厚労省が発表している「生存数の推移」のグラフをみれば、高齢になればなるほど死亡者数が増えるのは、コロナ禍以前からずっと明らかな事実となっています※5。病気、事故、災害、老衰など、死因はさまざまでしょうが、高齢者には危険がいっぱいです。アラカンの私としては、元気に生きているうちに好きなことをするにこしたことはないと思っています。


※1:結膜下出血について | メディカルノート (medicalnote.jp)
※2:左右の白目が真っ赤になる結膜下出血、何度も起こり心配:朝日新聞デジタル (asahi.com)
※3:こんな方は要注意!ご高齢の方│目の病気百科:ドライアイ|目の情報ポータル|参天製薬 (santen.co.jp)
※4:Microsoft PowerPoint - 資料3 高齢者の身体機能・取組状況.pptx (mhlw.go.jp)
※5:00 22回完全生命表(Press Relase) (mhlw.go.jp)

(2021/09/08 13:32:11)

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